新響サウンド工房現場監督 「前垣正木の施工日記」 千葉県編

2021年新春

皆様こんにちは!私は楽器の防音室工事という特別な部屋を作る仕事をしております新響楽器サウンド工房現場監督の前垣正木と申します。これから建てる家に防音室を作りたい!リフォームして家に音楽スタジオを作りたい!等ご検討されている方はこのブログを見て頂いて防音室が完成するまでの流れがご参考になればと思います。

今回は千葉県千葉市郊外のK様邸ご夫妻新築一戸建物件に奥様のピアノの防音室を作る依頼をお受けしまして関東方面へ向かっております。静岡県に入りましたら富士山がとんでもなく綺麗に見えました。ちなみに私の会社は兵庫県の尼崎というところに本社がございます。遠方への出張工事も請け負っておりますのでどうぞよろしくお願い致します。

東京の街が見えてきました。

大阪から約7時間東京都内を抜け首都高湾岸線から千葉方面へ向かいます東京タワーも見えてきました。あと約一時間くらいで到着とナビには出ていますが・・打ち合せ時間に間に合いますでしょうか(汗)

                                                                         千葉県千葉市某所

現地に到着しました!静かな住宅街です。まだ家はこれから建つのですが、先ずは現地視察をして周辺の住宅状況を観察します。ピアノと言う楽器はかなり大きな音が発生します。グランドピアノですと平均90デシベルくらいです。人の大声で話すくらいの感じですね!当社サウンド工房では施工前施工後のケアもしっかりとしますので防音室完成後は皆様に安心して楽器の演奏を楽しんでいただいております。今回の現場は静かな住宅街の中ですので高性能遮音レベルの防音室が必要とされます。(注)防音室の性能は使用する材料や組立工法等で大きく遮音性能の差が出ます!ピアノなどの楽器の防音室を検討されている方々にはやはり専門店に相談される事をお勧めします。この後この土地に家を建てる施主様と住宅屋さんとで今後の打ち合わせをして次回は棟上げが終えた頃にまた現調で訪問させていただく事になりました。

一旦帰阪

 帰る頃にはすっかり夕暮れのフジテレビが見えてきました!..時々TVで「特ダネ」みてました(笑)

                           

 今回の防音室のご提案

 

会社に戻りお客様の要望などを基にスケッチ図面を書きました。今回のメイン楽器はグランドピアノとエレクトーンです。グランドピアノのサイズとしては2mを超える大型ピアノになります。防音性能は今回Dr35クラスの仕様で設計しました。今回ご提案させていただくのは当社オリジナル防音室「KJ防音室」シリーズという商品です。阪神間では発売以来1000件を超える物件販売台数の実績がございます。お客様のニーズに合わせた自由設計の防音室としてコストパフォーマンスや豊富なオプションを取り揃えており満足していただいています。今回のお客様のご希望は遮音性能の良さはもちろんオプションの作り付け楽譜棚、カーテンボックスを造作すると言う予定にしています。サイズもすべてオーダーのため楽器の配置等を考えて設計造作しました。防音室天井高いっぱいまで制作しますので1000冊近くの楽譜が収まります。ピアノの上にはLEDのミニスポットライトを設置し楽譜を見やすくするようにします。肝心の遮音性能ですがDr35という防音性能はピアノ演奏時の音の大きさが防音室の外側(隣室)では人の普通の話し声程度まで小さくなります。当社の防音室はパネル式工法で組み立てますのでどこで組立ても防音室本体の性能は変わりません。防音室で小さくなった音はさらに家の壁で減少しますので家の外では人のささやき声程度まで減少します。長くなりますので簡単に説明させていただきます。(注)詳しく知りたい方、実際にどんなものか体験されたい方は当社ショールームへお越しください。

防音室 西宮 兵庫 大阪 関西 | ピアノ楽器防音 阪神間NO.1の実績 | 新響楽器サウンド工房 (sound-kobo.jp)

内装仕上げもお客様のお好みで部材を選んでいただきます。今回は床の仕上げが無垢のフローリングをご指定いただきました天然木のフローリングは部材の重量もしっかりあり施工する手間はかかりますが何とも言えない木の味わいがでます。

   家が建ってきました。

さて時は流れいよいよ棟上げ式も無事終えられた連絡をいただき再び千葉県千葉市現地へやってまいりました!まだ壁は出来上がっていませんが、防音室を入れるための下地準備の打ち合わせを行いいよいよ防音室の設計をして行きます。

 

2021年6月東京方面が緊急事態宣言解除された時期に1週間の予定で防音室工事を始めました。

当社の防音室は床壁天井6面体すべてパネル加工方式で組み立てます。家の内壁から少し空間を開けて組み立てますので防音室内の楽器振動が家の壁床天井に伝わりにくい設計をしています。上の写真は基礎床にゴム足のついたライナー材を並べて防音室の床を持ち上げて組み上げます。床レベルも同時に調整しますので完成した防音室内はしっかり水平を保ちます。

作業しているスタッフはこの道25年以上のベテラン職人です息もぴったりで作業は予定どおり順調にすすみます。

                          作業開始5日後

組立て工事も順調に進み5日でほぼ防音室ができあがりました。無垢のフロアはウォ-ルナット(クルミ科の硬い木)で重厚感あふれる木目が高級感がでていますね。素足で歩いても気持ちよさそうです一本一本を丁寧に貼り付けて仕上げました。ドアはヤマハの防音ドアを使用、木製ドアですがしっかり遮音を考えられた高性能防音ドアです。壁に取付ているパネルは同じくヤマハの調音パネルという部材で部屋の中の音場を快適にコントロールしてくれます。楽器の響きが最適に感じられます。天井内装には吸音パネルを設置し余分な音の跳ね返りを吸収します。当社の防音室は遮音性プラス防音室内の響きも満足していただけるよう設計施工いたします。 防音サッシ窓の上に今回はカーテンボックスもオプションで造作した物です。

 

楽譜棚完成

防音室内にクロゼット等の収納がないので今回はお客様のご希望で本棚件収納棚を造作しました。楽譜の数量などお聞きし、また他に中央部にはミニコンポ等設置される予定との事でしたのでコンセントも用意しました。天井いっぱいまで取付ていますので沢山物が収まりますね。

そしてついに楽器が収まりました

カーテンとエアコンも取付完了されてグランドピアノとエレクトーンが部屋に収まりました。窓から入る日差しが明るくて防音室のイメージをやわらげてくれます。

施主様引っ越し完了

7月吉日。施主様から引っ越し完了のメールと写真を送っていただきました。「居心地の良い部屋です」と満足していただいた感想もいただけました。当社では防音室完成後遮音検査をして引き渡しをしますので、安心して楽器の演奏を気兼ねなくお楽しみいただけます。今回のブログでは新築戸建てへ防音室を設置するまでの流れをご紹介させていただきました。何も無い土地の状態から予定どおり家が建ち防音室が収まるまで約半年の期間でしたが施主様とのコミュニケーションもしっかりメールで連絡を取りながらご希望どおりの防音室をお引渡しする事ができました。今回施主のK様ご夫妻には大変お世話になりましてありがとうございました。そして新居の方も完成おめでとうございます。幸せな暮らしの中に音楽が楽しめる素敵な家庭をお築きくださいませ。